理事長所信


理事長


 岸を見失う勇気がなければ、新たな大陸を発見することはできない!!
その勇気こそが我々青年の特権である!!

 公益社団法人津青会議所は1953年、「明るい豊かな社会」の実現を使命として誕生し、本年で創立71年目を迎えます。
先輩諸兄姉から連綿と受け継がれてきた歴史は大変に尊く、多様に変化する社会においていつの時代も課題解決に使命感をもち、常に未来を見据え変化を続けてまいりました。
その使命は変わることなく受け継がれており、今後も地域から求められるニーズを的確に捉え、変革を起こすリーダーとしての気概と覚悟をもち、進化を続けていかなければなりません。
青年会議所とは、我々のまちにとってどのような存在なのでしょうか。
住み暮らす人々に対してどのようなインパクトを与えているのでしょうか。
私は、青年会議所こそこのまちで唯一ひとづくりを行うことができる団体であると考えます。
我々がまちから求められるリーダーとなるためには、リスクが低く単年度で達成可能な物事を選択するのではなく、社会全体を俯瞰しまちの課題を解決するためにどのようなことを行う必要があるのか、自らが住まうまちの未来をデザインできなければなりません。
「人は人によって磨かれる」青年会議所には、志を同じうする多くの仲間との出会いがあります。
共に夢を語り合いながら力を合わせて奉仕をすることで、唯一無二の修練が経験でき、それが自己の成長につながります。
また、その過程の中で信用と信頼を手に入れ、それがビジネスの機会にもつながっていきます。
どの時代も歴史を動かし、変えてきたのは若き力であり、若き力をもって困難に立ち向かうしかありません。
我々の理念である「明るい豊かな社会の実現」に向け、新たな行動を起こしていきましょう。

会員拡大

 会員拡大運動は、公益社団法人日本青年会議所の中において一度も欠けることなく継続されている運動と位置付けられています。
これは年齢に制限がある中で先輩諸兄姉から連綿と歴史を受け継ぎ、我々が「明るい豊かな社会」の実現を目指し運動を展開し、持続可能な組織として次の時代を担う世代につなげなければならないからです。
会員拡大の実現がなければ、我々のようにまちの未来を考えて行動する人が減少します。
また、組織が弱体化してしまい運動を展開していくことが難しくなるため、会員拡大運動を成功させることは、組織の維持・発展に大きく関係しています。
会員一人ひとりが会員拡大の必要性を理解し、なぜ我々が数ある団体の中から公益社団法人津青年会議所を選び、運動を展開しているかという想いをしっかり伝え、組織全体で意識を高めることが、持続的な会員拡大へとつながります。
そして、会員拡大には青年会議所会員としての立ち居振る舞いが重要であると考えます。
青年会議所会員としてなぜ規律を守らなければいけないのかを会員へ伝えていくことが重要です。
規律なきものに自由はありません。
全会員がまちの人々から見られる立場であることを十分に理解したうえで、規律を重んじ行動できる信頼される組織にしていきましょう。
さらに、会員一人ひとりが公益社団法人津青年会議所の広告塔として、リーダーとしての責任と自覚をもった立ち振る舞いから個の魅力を発信し、まちに必要とされる団体としての存在感を示し、自らが住まうまちへの想いをもった共に行動する仲間を一人でも多く迎え入れ続けていきましょう。



会員育成

 青年会議所は、品格ある青年であれば個人の意志によって自由に入会できますが、20歳から40歳までという年齢制限が設けられています。
これは青年会議所が、青年の真摯な情熱を結集し社会に貢献することを目的に組織された青年のための団体であるからです。
そして、集まった青年たちがより効果的に青年会議所運動を行うためには、会員相互が強い絆で結ばれ組織として魅力溢れる団体へと進化し続けなければなりません。
全ての会員に青年会議所の意義や魅力を広く伝播し、青年会議所運動への積極的な参加を促すことで、意識を共有し組織をより強固なものにしていくことができます。
青年会議所では「まちづくり」は「ひとづくり」からとよく言われます。
会員の成長なくして、我々公益社団法人津青年会議所の目的を達成することはできません。
自らが住まうまちをよりよくするために、効果的で継続的な人財の育成を目的とする団体として多くの機会を創出し提供することで、青年会議所やまちの未来を担う人財を育成していきましょう。
切磋琢磨することで一生の仲間となり、仲間とのかけがえのない絆で組織をさらに強くしていきましょう。



まちづくり

 公益社団法人日本青年会議所の定款にビジネスの機会が明記され、青年会議所がまちの経済を充実される責務を負っていることは明確な事実となりました。
持続可能なまちを目指すうえで「経済成長」「社会的包括」「環境保護」は重要な要素となり、中でもビジネスの切り口から課題解決を行うことも重要だと考えます。
つまり、まちの未来を描きまちの課題をビジネスに転換することでまちを持続可能にする仕組みを構築することが重要です。
ビジネスに転換することが可能な課題は、視点を変え未来を想像することで、自然と現在の問題点と課題が見つかります。
多様なプロフェッショナルが在籍する青年会議所であるからこそ、一人ひとりのビジネスマインドを成長させスキルを高めることで、まちが必要としている課題を見い出し、その解決に向けて行動していきましょう。
また、青年会議所しかない時代から青年会議所もある時代になったと言われることがあります。
これは、青年会議所がこの世に生まれた時と比べ、まちの課題を解決しようと様々な形で行動している団体が増加しているからです。
そんな中、現在の我々が住まう津のまちは人口減少や高齢化、そして近年急速に変化しているライフスタイルの多様化などにより人と人との関りが希薄化してしまい、まちにかつての賑わいがなくなってしまう空洞化という課題を抱えています。これは賑わいだけでなく、まちの活力や楽しみの減少にもつながっていると考えます。
まちの空洞化という課題は様々な要素が絡み合い複雑化しているため、単年度で解決していくには限界があります。
そこで、我々がまちの課題を解決していくためにどのようなことを行う必要があるのか、まちの未来と我々自身の未来をデザインし行動に移す必要があります。
様々な団体と手を取り合うことで生まれる相乗効果により、運動を大きく波及していくことが可能となります。
そして、この機会に創出された絆は今後も強い力となるに違いありません。
我々がまちづくりの起点となり起こす行動が、誰もが輝くやさしいまちへと導くことができると確信しています。
さらに、その影響力からより多くの人々に当事者としての自覚を促す好循環を生み出していきましょう。



青少年育成

 このまちに住まう子どもたちは、このまちの未来を担う宝です。
また、昨今子どもたちを取り巻く社会環境も急激な速度で変化しています。
その変化の速度は数年先の未来がどうなっているのかも予想できないほどに速いですが、確実に言えることは未来のまちをつくるのは今そのまちで暮らす子どもたちであるということです。
未来を担う子どもたちは、我々のような責任世代が創り上げた土台をもとに成長していきます。
子どもたちが活躍するための土台を創り、活躍できる人財へと育成することが我々の責務です。
集団における役割の自覚や主体的な責任意識の育成は、青少年期において非常に重要な要素となります。
中でも、この時期に経験や体験したことは、今後の人生を形成していく上で大きく関わってきます。
子育て世代の我々にとって、子どもたちの将来のために今すべきことを考え、実行していくことが重要です。
自他ともに存在を認め合い、主体的に率先して行動できる人財を育成し、子どもたちの明るい将来への懸け橋となりましょう。
また、まちの課題は社会の流れと共に刻々と変化しています。
持続可能なまちの未来を実現するために、課題解決に向け率先して行動できる人財を育成していきましょう。



未来創造

 我々は、公益社団法人津青年会議所の未来をつくるために、常に先を見据えながら今何をすべきなのかを議論し続けなければなりません。
単年度制が繰り返される青年会議所において70年間変わらずまちのために運動を展開し人財を育成してきた先輩諸兄姉の精神をしっかりと受け継いだうえで、組織の発展を願い組織として進化していかなければなりません。ひとづくりとまちづくりが相乗効果をもたらす人が自然と集まる自らが住まうまちから求められる組織とはどんな組織なのかを考え、組織としての問題や課題をより明確にする必要があります。
そして、単年度という限られた時間の中では解決が難しい組織としての課題を理解し、公益社団法人津青年会議所が進むべき方向性を合わせるとともに課題解決に向けて計画を立て、変化を恐れず未来へとつながる組織の可能性を検討していきましょう。



事務局

 組織の運営は、公益社団法人津青年会議所が社会のために存続していくうえでの必須条件であり、組織の根幹ともなる重要な戦略です。
中でも時代に即した組織運営のために、クリエイティブな視点による柔軟な運営と共に必要に応じて今までの在り方にパラダイムシフトを起こすことは組織戦略の中で重要な要素となります。
また、経済産業省が推進しているデジタルトランスフォーメーション実現に向けても積極的に取り組む必要があります。
時代の先を行く知識をもち、多角的な面での持続可能性を掛け合わせた組織運営を戦略的に展開することで、成果の高い事業を生み続けることができます。
今までの在り方に拘ることなく、取捨選択を繰り返し歴史と効率の追求から生まれる柔軟な組織運営をすることで、より強く効率的な運動を構築していきましょう。



出向

 青年会議所には出向の機会があります。そして公益社団法人津青年会議所には、青年会議所の出向において輝かしい実績があります。
日本青年会議所や日本青年会議所東海地区協議会及び日本青年会議所東海地区三重ブロック協議会など多くの場が用意されている出向では、他の青年会議所のメンバーと共に事業や組織運営に臨むことで、公益社団法人津青年会議所だけでは得ることのできない経験を積み、自らの視野を広げることができます。
そして、広い視野で地域課題に取り組む力を養うことは、人的ネットワークの構築と個の能力の向上につながり、その経験を公益社団法人津青年会議所へもち帰ることで、より力強い青年会議所運動となるのです。
出向することや出向先で役割を担うことで、多くの人と出会いそして磨かれ成長していきましょう。



結びに

 社会が大きく変化し人間関係の大切さをより一層実感する今だからこそ、自らが住まうまちのために行動する人財が増えることで「明るい豊かな社会」の実現へとつながります。
それには一歩を踏み出すきっかけとなる人との出会いや、自身や周囲の人々の人生をより良くするために行動を起こす経験が必要であり、学び舎である青年会議所にはそのきっかけが溢れています。
未来をつくるのは我々しかおりません。自信や周囲の人々の幸せを望むのであれば、自らが住まうまちの幸せを願い行動していきましょう。
その行動こそが、明日そして未来を必ず変えていきます。
まちの未来というものは、誰かが用意してくれるものではありません。
我々の手によってのみデザインできます。
子どもたちに未来を託すとき、今まで以上に価値のあるまちを届けることができるのは我々だけです。
さらに価値のあるまちの創造を目指して行動していきましょう。
会員一人ひとりが青年会議所の会員であることに喜びを感じ、それぞれの可能性と向き合いながら積極的に参画していく。
そんな組織だからこそ自然と人が集まり、まちに対してインパクトを与えることができます。
そして影響力をもつことができます。
そんな光り輝く公益社団法人津青年会議所を目指して一年間邁進して参ります。





Leadership in Action
〜 まちの未来をデザインできる人財となる 〜





地域から求められるニーズを的確に捉え
変革を起こすリーダーとしての気概と覚悟を胸に
まちの未来をデザインできる人財へと成長しよう






・持続的な入会につなげる会員拡大
・理念が浸透した組織へとつながる会員育成
・多角的な視点から、まちにインパクトを与えるまちづくりの推進
・次代へとつながる青少年の育成
・組織の未来を創造し、具体化する会議体
・時代に即し、公明正大且つ円滑な事務局の運営
・切磋琢磨する姉妹JCとの交流
・多くの発展と成長の機会がある出向と出向者の支援
・公益社団法人日本青年会議所協働運動
・連携推進運動の実施