理事長所信

公益社団法人津青年会議所は、1953年の創立以来、「明るい豊かな社会」の実現に
向け、先輩諸兄の想いを受け継ぎ、今日まで運動を展開して参りました。創立70周年を
迎えるにあたり今一度、私たちはなぜ運動を行っているのか、青年会議所の存在とは何なのかを見つめ直し、地域に住まう方々に、青年会議所のすばらしさを発信し続けなければならないと考えます。
「青年会議所もある時代」と言われるようになりましたが、私はそうは思いません。青
年会議所はこの地域で唯一、人づくりを行う組織だからです。青年会議所の活動は「人」
なくして語ることはできません。「誰が・なぜ・何のために」この言葉をいつも考える必
要があります。人と人がぶつかり議論を尽くすことで、新たな価値観が生まれ人の成長へと繋がります。成長した会員が地域のリーダーとなり率先して行動を起こすことができるようになる、この経験は「青年会議所でしか」掴み取ることができないのではないでしょうか。
今この時代は多様性が求められ、表層的・深層的など様々な角度から多様性を受け入れることが、青年会議所には必要です。持続可能な地域・誰一人取り残すことのない地域を作るために、青年会議所はすべての会員が輝きを放ち、地域の方々とともに魅力ある運動を発信することで、「人が自然と集まる津青年会議所」を目指し運動を展開して参ります。
会員の意識変革・すべての会員で拡大 ~青年会議所を好きになってもらおう~
近年、新型コロナウィルスの影響により会員同士のコミュニケーションが取りづらい状況続
いてきました。その中で、青年会議所の魅力である「自身のためではなく、人のために」を肌で感じることが少なくなりました。人のために行動すること、考えることは当事者意識が無いと出来ません。当事者意識とは何なのか、なぜ当事者意識がなければいけないのか、当事者意識を持った会員がいる青年会議所はどのような運動が行っているのかを学び、この地域で活動する上で当事者意識を持つことの重要性を理解する必要があると考えます。理解したその先に
「なぜ青年会議所に在籍しているのか、何のために活動をしているのか」会員一人ひと
りがその答えを明確にすることができ、地域に最大のインパクトを与えることが出来ると
考えます。そして、青年会議所の最も重要な運動は会員の拡大運動です。地域に青年会議
所がなくなってしまえば、誰がこの地域を想い行動を起こすことができるでしょうか。持
続的に拡大運動を行うには、会員一人ひとりが青年会議所の魅力を語れることが重要にな
ります。各地青年会議所の魅力を調査研究し、魅力ある青年会議所を伝えることで、会員に青年会議所を好きになってもらいましょう。また、青年会議所の活動は家族や周りの
方々の理解がなくては出来ません。青年会議所の伝統ある事業を家族、地域を方々と連携することで青年会議所の活動をより身近に感じていただくことで、会員がより活発に運動に参画できる一助としましょう。青年会議所の運動に当事者意識が芽生えたすべての会員で、様々なコミュニティに参加し会員自らが魅力を語ることで、「集める組織から集まる組織」人財を集めるではなく自然と青年会議所に人財が集まってくる拡大を実践していきましょう。「青年会議所は好きですか」とよく聞かれることがあるます。会員の意識変革・会員の拡大を通じて存分に津青年会議所を好きになって頂きましょう。
地域を巻き込むまちづくり
まちづくりを行うことが目的になってないか、そう考える時があります。どのようなまちづくりがあるのか、そのまちづくりは地域の方にどのような効果があるのかを調査研究することが必要です。実施したからいいやではなく、本当にこの地域が求めていることを追求することで、すべての会員にまちづくりの重要性を伝えて行く必要があります。そして、津青年会議所の清掃活動もまちづくりに寄与してきました。ただ清掃活動をして終わりではなく、この地域にどのような生物が暮らしなぜ清掃活動しなければいけないのかを地域の方と学び、清掃活動を行うことで、この地域の環境問題について、より多くの人に発信することもまちづくりの一つだと考えます。また、この地域には、まちづくりの活動を行っている多くの団体があります。地域に住まう方々が求めているまちづくりを協働するパートナーと行うことでより効果的にこのまちにインパクトを与えていきましょう。さらに、青年会議所の運動の一年間の成果をお伝えし、未来ある次年度組織の発表を行うとともに、青年会議所の運動にご理解いただいている多くの方々と懇親を深める場を作りましょう。
個性が輝きを放つ青少年育成
地域の子供たちを取り巻く環境も変化を続けています。多様性が求められる時代に今の
子ども達が明るい未来を描いていくためには、私達大人がどんなことを考えている子供がいるのかを知り、子ども達一人ひとりの個性を尊重しあえる環境づくりが必要です。目の前の事柄に、嫌だからしない、好きだからするではなく、「なぜどうして」を伝え合い子供同士で考え一緒になって学ぶことで、子供一人ひとりの個性を尊重することの大切さを伝えましょう。また、多くの子どもが日常では経験できない機会の中で、子ども同士で自分の意見や考えを伝えること、そして相手の意見や考え方を聞くことは、子供の個性を形成するうえで最も重要なことではないでしょうか。子どもたち一人ひとりの個性が輝きを放ち明るい未来を描くことができる青少年の育成を行って行きましょう。また、本年度卒業を迎える卒業生に対し仲間として青年会議所活動の功績に感謝を伝え、次世代の会員が青年会議所のすばらしさを受け継ぐことができる機会を作くりましょう。
感謝を伝え決意を持って未来に歩みを進めよう
1953年5月5日先輩諸兄の英知と勇気と情熱によって、津青年会議所は誕生しました。今在籍しているすべての会員が、今日までこの地域のために運動を展開してこられたのは、歩みを紡いで来られた先輩諸兄が伝えてくださった、地域をより良くしたいという想いが、津青年会議所の根底に深く根づいているからだと感じています。創立70周年を迎えるにあたり、脈々と受け継がれてきた想い、歴史を改めて学ぶことで、会員一人ひとりが「この地域における青年会議所の存在」を考え、自分なりの地域と青年会議所を見つけましょう。また、青年会議所の運動を続けてこられたのは、歩みを紡いで来られた先輩諸兄の皆様、青年会議所の同志が寄り添ってくれているからです。敬意をもって歴史を振り返り、今日までの感謝を伝えるとともに、次なる 10 年に向け決意を伝え、地域の輝く未来に歩みを進めましょう。そして、青年会議所は地域に住まう方々がいなくては運動できません。青年会議所の運動に対するご理解、ご協力に感謝を伝えるべく、地域に住まう方々が喜び一瞬でも笑顔になって頂ける機会を作り、この地域に青年会議所のインパクトを与えましょう。
青年会議所の運営
「当たり前を当たり前に」この言葉が薄れてきていないでしょうか。組織を運営するにあたり最も重要な言葉です。与えられた機会に全力で取り組み当然のようにこなす、かっこいい運営を行いましょう。また、青年会議所の運動は「誰が・なぜ・何のために」行っているのかを地域の方々に発信出来ているでしょうか。運動に自信を持つためには、より多くの方々に情報を届けなければなりません。一年をかけてより多くの方に青年会議所の運動を発信し続けましょう。そして、本年は統一地方選挙が行われます。民主主義の根幹である選挙にこの地域に住まう有権者の方々に政治参画事業を通じ、政治の在り方を考え抜き判断する自覚を持っていただき、政治に対する当事者の意識を高めましょう。また、先輩諸兄が紡いでこられた伝統ある姉妹 JC 交流に参加したことはありますか。切磋琢磨できる姉妹 JC との交流に多くの会員で参加することで、姉妹 JC との絆をより強固なものにしていきましょう。
青年会議所が必要とされている運動のすべてを総会・理事会で意見を交わし合いながら運動を作り上げています。その中で、時代に合った運営ができているか考え直す必要があるのではないでしょうか。長時間の会議、答えのない意見などが運営の弊害になっていると感じます。本当に必要な議論の争点はどこなのかを一人ひとりが見直し効率的且つ、運動がより発展できる運営を行わなければなりません。
会員の成長につながる出向
「自分にフィルターをかけるべきではない」青年会議所には志同じくする同志に出会え
る出向の機会があります。今までの自分では考えもしなかったこと、出会えもしなかった人、生れもしなかった友情があります。LOM で掴み取ることのできない機会がそこにはあります。自分はここまでしかできないではなく、フィルターを取り除いて一歩踏み出す行動し成長につながる出向の機会を多くの会員で挑戦していきましょう。
おわりに
「青年会議所はどこに向かうべきなのか」2014年入会以来、様々な経験を青年会議所でさせていただきました。この経験は青年会議所でしかできなかった唯一無二の経験だと心の底から思っています。これまでに、青年会議所で出会ったすべての方々の価値観が、私の価値観を広げてくれました。多種多様な価値観を持ったすべての会員で、この地域の課題に目を向けていく、それは青年会議所の根幹だと考えます。ですが、多様性が求められる時代の中で、青年会議所に在籍している意味がわからないという会員の声さえ聞こえてくる現状もあります。まず、会員自身が「誰が・なぜ・何のために」をしっかりと考えることから始めていくことも必要だと強く感じます。青年会議所の行う運動の意味が理解できた時、本当の地域に必要とされる青年会議所の存在意義が自ずと伝わるはずです。疑問に思ったことを伝える、伝えられたことを理解してもらえるまで丁寧に説明する、ひとつひとつ丁寧に対応することで、まずは、すべての会員に津青年会議所を好きになってもらうことで、この地域の方々に自信を持って青年会議所の魅力を伝えて行くことができると確信しています。運動を展開する中で「人を集めるではなく自然に人が集まってくる津青年会議所」を目指し全員で運動を展開して参ります。
煌星-KIRABOSHI-
〜 一人ひとりが輝く組織へ 〜
地域や人のために貢献することを成長の糧とし、
多様性を受け入れ、まちから必要とされる組織となることで、
明るい豊かな社会を実現する。
・多様な人材を発掘する会員拡大の実施
・積極的に活動できる会員の育成
・まちの人々とともに笑顔を広げる地域の活性化
・誰もが活躍できる社会の推進
・知的好奇心と郷土愛に満ちた青少年の育成
・時代の変化に対応した組織の運営
・JCI津の未来を望む70周年記念式典および事業の準備
・切磋琢磨できる仲間と出会う姉妹JCとの交流
・多様な価値観と出会う出向・出向者の支援
・公益社団法人日本青年会議所協働運動・連携推進運動の実施